夜ふかし録

クラリネットの条件検討

リード選び

  • 発音しやすいものを選びましょう
  • スタッカートがしやすいものを選びましょう
  • 音量の変化がつけやすいものを選びましょう
  • 音色の気に入るものを選びましょう

 

一般的に言われている「リードを選び方」は、以上のようなものだと思う。

リードの種類は銘柄と、同じ銘柄のなかで硬さの違いがあり、上記の選び方に基づいて自分に合うリードを探す。

 

注意した方がいいと思うのは、上記の選び方は、上から下の順番に優先順位があるということだ。音色が自分好みだからといって、発音しづらいリードは演奏に不適なので、選ばない。無理に使おうとすると奏法にも無理が生じて、深刻な問題になるかもしれない(噛み癖がついてしまうなど)。

 

有名な奏者の仕掛けを参考にするとけっこう硬めのリードを使っていたりして、影響を受けて硬めを選んでしまうのもよくあることだと思われる。これも迷路の入り口になる。

 

個人的にはさらに、B40は、tip openingが広いからなのか、発音に関してリードの影響が大きく出るマウスピースだと思う。

発音は、アンブシュアの精度や息からも大きく影響を受けるので、アンブシュアや息のクオリティが向上すると、リードの寄与する割合が相対的に減って、使えるリードは増えるかもしれない。

自分の方法として、B40に合うリードがわからなくなったら、ひとまず5RVライヤーに青の3やV.12の31/2といったリードを合わせて練習する。5RVライヤーは発音が比較的容易なマウスピースである。5RVライヤーで、健全な発音やアーティキュレーション、響き、息の流れ(抵抗)の感覚を掴んだら、B40に戻してみる。5RVライヤーのときと同様の感覚で吹けるリードを探せば、それがB40に合うリードだという訳である。

 

…だったら最初から5RVライヤーで良いんじゃないか?という質問が湧いてくるが、これはその通りで、5RVライヤーのほうが楽だし、それで特に問題はないと思う。ただ奏者の感覚としては、合うリードがあればB40は快適なマウスピースで、ふくよかな印象のほかにない音色を出せる、感じがするのである。