①人の振りみて
「失敗の本質」という本がある。けっこう昔に書かれた本で、有名だ。太平洋戦争当時の、旧日本軍の作戦行動のダメ出しをしている本である。
よく、現代の日本でも、旧軍と同様の問題構造が生きているといわれる。それは一旦おいて、この本に書かれている陸軍士官の行動はひどい。こういうことを内科のカンファレンスで言ったらボロクソに叩かれて灰も残らないんじゃないか、と思うことが実践されている。
失敗した時のプランBを考えない。
考えることを許さない。
補給・兵站を疎かにする。
もうわりとこれだけでお腹いっぱいなんだけどこの組み合わせになると、
うまくいったときのことしか考えず、失敗した時のフォローを考えない。
みたいな地獄が現前する。
…関わりたくないですね。
これをやってしまう個人が出てくるのは仕方ないとしても(そんな人が軍人でしかも士官になってしまうのは教育の敗北だと思いますが)、それを組織として軌道修正できないのはやはり構造的な問題でしょう。
はたしてそれから70年余で、改善したのでしょうか?わかりませんね。
私たちにできるのは、人の振りみて我が振りなおすことでしょうか。