今に始まった話ではないけれど、私が住む国=日本をとりまく環境は厳しくなる一方だと感じる。
かつて―1980〜2000年代初頭までと、現在=2019年とでは、地理的に近い国々やアメリカ・旧西側ヨーロッパの国々と日本との相対的な余裕の多寡は逆転しているようである。
簡単にいえば裕福ではなくなり、もはや貧しくなりつつあるのだろう。
裕福でなくなることがどんなことかを、ひとりではなく国民として学んでいるといえるだろうか。
インフラストラクチャも、消費財も、そして人々の知性も、朽ち果てつつあるように感じるのだ。
下り坂にいると、どこまで落ちていくのかわからない。
私は平成元年生まれで、昭和の名残も比較的濃く味わっているのではないかと思う。この場合、昭和の名残というのは、裕福だった時代の行き方という意味である。
人生は単調ではないので、ずっとこのままだとも思わないが、いま下り坂を降りていることは間違いない。
止まない雨や終わりのないトンネルがない、という命題は正しいと思う。
だからといって、為政者や意思決定者が愚かでいいとは思わない。