夜ふかし録

クラリネットの条件検討

「兵士の物語」

L'Histoire du soldatとも、Soldier's taleとも言う。
ストラヴィンスキーの作曲による朗読劇で、音楽はVn, Cl, Fg, Trb, Trp, Cb, Percという風変わりな7重奏による。劇付随音楽という感じなので、話がわからないと楽しめないかな。


この作品がOEKメンバーによって上演されたので、聴きに行ってきました。
劇団KAZARI@DRIVEによる朗読と劇により楽しく、かつ寓話のもつ毒とも薬ともつかない何かをしっかり後に残していく舞台でした。



OEKによる音楽は颯爽としていて、そのうえにこの曲のもつ古臭くないけど少し昔のお話、といった雰囲気がしっかり顕されていました。
ストラヴィンスキーらしいズンズン!と迫ってくるリズムのうえに、繰り返し出ては少しずつ変形されていたりするフレーズ、管楽器それぞれの音色をうまく利用した断片的な楽句が、この曲の緊張感と推進力の源かな。同じリズムやメロディの繰り返しという意味で、一瞬ZAZEN BOYSを思い出してしまったり。
E先生の演奏も半年以上ぶりに聴くことができ、お耳が幸福です。



これは生で観るべき作品です。
CDも持ってるけどドイツ語やフランス語が聴きとれるならともかく…という感じ。


1時間ほどかかる劇で、このほかにジョリヴェの小組曲、プーランク金管3重奏によるソナタが演奏されました。とくにジョリヴェはVla, Fl, Harpによる幻想的で素敵なアンサンブルでした。


消化器学の試験前日だったけど、意を決して行って正解だった(と思う)。