数年前からずうっと気になり続けている問題、第三倍音のラ、シでの重音。
弱音でのロングトーンや、強奏からのdiminuendoの途中で第一倍音(レジスターキーを押さないときの音)が出るという症状。
もちろん意図せず鳴ってしまうから問題なのです。
個人的にはBb管よりもA管のほうがこの現象が出やすく、しかもシューベルトの「未完成」やストラヴィンスキー「火の鳥」などなど、色んな曲で出くわします。
もっと有名なところだと、モーツァルトのコンチェルト2楽章でたくさん出てきます。これはアマチュアはほぼゼッタイやらない曲ではあります。
これに対して自分なりの対処法は、「できるだけ息を集めること」と「pでも腹からの深い息を送ること」という基礎を徹底することです。
この両方がうまくいくと重音は出ない。
息を集めるというのは、具体的には「舌を口蓋近くまで上げた状態を維持する」(舌を下げない)ということになります。
師匠に相談しても同じ事をいわれたので、この点が重要なようです。
また、音色のイメージとしては、やわらかい音を出そうとする心がけよりは、Es管クラリネットのようなコンパクトで引き締まった音色を目指すとうまくいくんじゃないかと思っています。とはいっても、キツい音ではNGと言われてしまうので、これはあくまで方向性。