ふだん練習に使っているエチュード(教則本)を紹介してみる。収集癖があるので、たくさん持っていますがさらっているのは一部です。積んエチュード。
①ランスロ 25のエチュード
Trans Atlanticque社版。
フランスのクラリネット奏者ジャック・ランスロ(Jacque Lancelot)によるエチュード。
レッスンに通っていたとき、スケールとともにこの本を始めた。すでにクラリネットを始めてから8年ほど経っていて、中級者ではあったので、この本から始まったのだと思う。
音階やアルペジオの要素が多いことと、スタッカートが多用されている。9番が好きで、ベンチマークの一つとしてほぼ必ず吹いている。
②ローズ 26のエチュード
ビヨドー出版版/全音ライブラリ版
これもフランスのクラリネット奏者、シリル・ローズ(Ciriile Rose)による。なにせ日本で普通に普及しているクラリネットはフランス式(ベーム式)なのだから、フランスの教材になる。
ローズのエチュードというと、クラリネットの世界では「32のエチュード」というのが非常に有名で、これは音大の入学試験に使われたりする。26のエチュードは32のエチュードの前に勉強するものとして位置付けられているようです。
内容としては、ランスロ25に比べるとメロディアスな曲が多く、長さも少し長くなる。節回しの勉強もさせようということなのか、一曲のなかに色んな表情が盛り込まれている印象がある。ときどき詰め込みすぎなのではないかと思うこともある。
こちらのお気に入りは8番で、スタッカートしながら上へ下へ跳躍する練習になる。
アンブシュアが安定しない、リードが良くないなどの条件だと、上への跳躍が難しくなるので、これもベンチマークになると思う。
レッスンではビヨドー版を使ったけれど、誤植がときどきあるようです。今は全音ライブラリからも出ていて、こちらのほうが正確のようです。