夜ふかし録

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首席奏者のマウスピース遍歴

池袋の淳久堂書店に行ってみたら、パイパーズの記事が目を引いた。「三界秀実のマウスピース遍歴」

 

 三界秀実さんは東京都交響楽団の首席奏者で、仕掛けにすごく凝っていることは比較的有名だと思う。楽器は長いことSelmerだったはずだけど、最近のSelmerのカタログからは先生の写真が消えていたので、バックーンに完全に乗り換えたのかな?と思っていたら、記事によると本当にそうらしい。

 Vandoren、Selmer、Backunだけでなく、その時々で色々なものを試行錯誤されていて、遍歴というよりは研究の道筋といえそうだ。

 やはりVandoren B40はゴールドスタンダードというか、避けて通れないマウスピースのようだ。それをいったら5RV Lyreもそうだろうけど、B40でできることを実現しながら、B40の不便なところ、欠点をどれだけ減らせるか?というのは現代日本のクラ吹きのテーマのひとつなのかも?

 

 自分はB40にはtraditional 3〜31/2、V.12 31/2くらいがちょうどよい。

 

M15もお気に入りのマウスピースのひとつだそうで、これは少し意外ではある。M15はあまり普及していないマウスピースだと思うので。自分はまだほとんどB40しか使ったことがなかった大学1年のとき(2009年)に、金沢のふるーい楽器屋さんにあったM15を試奏して、勇み足で購入した。tip openingの広いB40から、逆にtip openingの狭いM15にして、何がどう変わるのか見てみようと思ったのだった。

 合うリードの固さは当然変わったけど、M15はM15でそれなりに吹きやすくて、マウスピースの外箱に「カラフルな音色」みたいなことが書いてあって、たしかにそうかも?と思ったのを覚えている。だがそのときはまだ、奏法もしっかりしておらず、結局使い慣れたB40をメインに使い続けた。

 

 2013年だったか、チャイコフスキーの悲愴で1stを吹いた時、B40よりももっと奥ゆかしい音が欲しくなって、あと発音でラクをしたくて、M15を久々に引っ張り出した。これはけっこうハマって、本番もうまくいった記憶がある。録音を聞くと、自分で思っていたより音色が浮き出ていて、意外と遠鳴りするマウスピースなのかも、と思った。

 

私はM15の真価はまだ評価しきれていない。