夜ふかし録

クラリネットの条件検討

練習メモ4

表現の幅を確保するために、p〜mfまでの支えを盤石のものとしたい。

→きれいな音色でも、表現に幅がなければやはり平板で色彩に欠いた演奏になってしまう。ビブラートをかけないスタイルが正統派になっているクラシックなクラリネットの奏法では、ダイナミクスの変化こそが最大の武器のひとつだろう。
息とリードと楽器によってダイナミクスの上限は決まってくる。
観賞に耐える音色のなかでの最大のffが決まり、そこから逆算してクレッシェンドが効果的になるような「普段のダイナミクス」≒mfを決めてはどうだろうか。
僕の考えでは、mfやmpといった音量指示は「普段吹き」に近いもの。(mpはより意識的に作るものとも思うが、)とにかく、その普段吹きの音量が大きめでは、diminuendoは楽でもcrescendoが効果的ではなくなってしまう。
前述したとおり、クラリネットにはヴィブラートという武器がない。
オーボエやフルートではダイナミクスに加えてヴィブラートの有無やその細かさをつかって表現を豊かにすることが可能なのだが、クラリネットにはそれがないので、なめらかなクレッシェンドで見せ場を盛り上げられるかどうかは結構重要。
そのためにも、普段吹きの音量が大きすぎないか検討し直す、または、そんなに大きく吹かなくても客席に届くよう、効率を見直すことは常に頭の隅においておくべきかもしれない。


もちろん、fやpはダイナミクスだけでつくるものではない。アーティキュレーションや微妙なアゴーギグをつかって「f(またはp)のかんじ」をつくりましょう。

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言うのは、簡単なんだよねー!