夜ふかし録

クラリネットの条件検討

このブログについて

無防備なまでに明るくデリカシーのない音、

鮮烈で毅然とした音、

非常にふくよかでやわらかい音……

クラリネットの音のパレットは非常に広い。そのため、クラリネット奏者は音色に強くこだわるが、その道は平坦ではない。リードなどの仕掛けは音色を大きく左右するが、仕掛けの準備に費やす時間とコストはできるだけ短くしたい。

手に入りやすい道具で思い描く音色を実現するための条件検討の記録です。

クラリネット

現在はどこにも所属していない万年中級アマチュア奏者。

2002年-2014年くらいまで、学校の吹奏楽団・管弦楽団で演奏。

2011年から2014年頃まで、クラリネットの先生にレッスンを受けていました。
2015年以降は演奏団体には所属せず、個人練習するのみですが、基礎的な奏法の改善を目指して細々と続けています。一生、条件検討している。
2022年〜2023年にかけて方向性が定まってきて、楽器のキャラクターとして太め・密度低めの音を持っているRCにはフォーカスしやすいB40ライヤーとルピック56、芯がしっかりしているToscaにはよりブロードなB40とV.12、という組み合わせを軸に考えています。

楽器

RC prestige(B管) 
素直で優等生的、やや細身で軽めだが芯も感じる音色。バランスがよい。2017年2月にオーバーホール。
RC(A管) 
はじめてのA管。B管との違いに戸惑い、長らく扱いに困っていたが、2021年以降理解が進んだきた。
RCをなんとか使いこなすために色んなことを試したので、その過程でマウスピースやリガチャー、リード、楽器の設計による個性の違いなど理解が深まった。思い入れの深い楽器です。2019年にオーバーホール。
Tosca Green Line
A,Bセットで、2021年に師匠から譲り受けた。トスカはやっぱり鳴る、そして、RC系との違い、木の楽器との違いをそれぞれ感じます。この楽器を扱いこなせる日はくるのか?

マウスピース(明記したもの以外はVandoren製)

B40 
高校時代からつかっていて一番長い付き合いのモデル。息を入れた分だけ音になっていく感じは爽快で充実感がある。「リードが効率よく鳴っている状態」を意識しないと、モワモワした音になり、負のスパイラルに入る危険性あり。
B40 ライヤー
息をガイドしてくれる感覚になんとなく5RV ライヤーみを、音色のまろやかさにB40みをそれぞれ感じる、「5RVライヤーとB40のあいだ」の感覚。56 rue Lepicやレゼルヴクラシックとの相性が良い…と思います。
5RVライヤー
リードがよく振動している/していないを体感しやすく、その感覚をおぼえることも含めて、教育的なマウスピースなのかもしれません。スランプになったら頼るマウスピースでもあり、(学部6年生時の)4ヶ月のブランクのあとなどに使っていました。

リード

Vandoren V.12
むっちりした音色に魅力を感じます。B40との相性が良い。
56 rue Lepic
ずっと使いどころがわからずにいましたが、B40 Lyreとの組み合わせが良いことに気づき、準・常用となりました。発売時期から考えると、ロングフェイシングと相性がいいのでしょうか?
Traditional
レスポンスが良い。明るいが、少し音色に含みがあるのが長所と思う。
Reserve standard
バンドレン青箱に似ているが、より良いレスポンスが長所…と思う。
Reserve evolution
unfiled cut、thick blank、thick tipでspineが強いという、以前にはなかったタイプのリード。あまり欠点がなく使いやすいと思う。硬めではある。
Reserve classic
2014年頃に現行品になって以降、tipが厚くなりB40では吹きづらく感じていたが、B40ライヤーには合っている…と思う。
(2024.3.14.更新)