(1)アムール!愛!
今日の記事は愛について…ではなくて、このあいだAmourという映画を観たのでした。
http://www.ai-movie.jp
あらすじもろくに読まずに映画館に行ったんだけど、思いのほか圧倒されて映画館を出ることになった。
奥さんがピアニストである夫妻の話で、ある日妻にTIA(一過性脳虚血)らしき症状があらわれて、手術したんだけど失敗してしまって、どうするの?というお話です。
時間のある人には鑑賞をおすすめするけど、この映画にamourという題をつけるところにシニカルともいえるセンスを感じます。
作中にあらわれるシューベルトも雰囲気にあっていると思う。うつくしいけどかなしくて
愛してるというのは誰を愛してるんでしょうね。
(2)春琴抄
春琴抄というのは谷崎潤一郎の代表作の1つだと思うんだけど、けっこう短くて読みやすいです。
盲目の春琴と春琴にどこまでも従順な佐助のお話。マゾヒズムが云々とか、色々言われてるけど、この関係にはシンプルに違和感をおぼえるんじゃないかな?
なんでフツウの夫婦生活の形を拒み、どうして互いに素直じゃなさすぎるやりとりに終始するのか。絶対におかしいし、そのおかしさは春琴の身にふりかかった悪意と無縁ではないように思える。
そして、おかしいなとは思いながらも、中学生の片思いのように甘ずっぱくも思えます。
谷崎の小説はキワモノな性癖を扱ってるような世評もあると思うけど、表現形はともかくとして、その骨子は、ほんとうに異常な心情でしょうか。
(3)病態生理
病態生理が大事って言うけど病態生理という言葉のあらわすガイネンはひろくて…
とりあえず、各臓器が多様な疾患で陥りうるような代表的な機能不全をまず頭に入れたら、各論も頭に入りやすいかなと。まずそこから頭に入れてみよう。
ところで病理学って、病気の成因を探求する学問だと思ってたけど、すくなくとも臨床では「病変の切片を顕微鏡で観察することで診断を確定/鑑別する」ことをいいますよね…いまさらですが。
どこでそんなに意味が狭くなってしまったのか少し気になります。