夜ふかし録

クラリネットの条件検討

ドヴォルザーク

ドヴォルザークの交響曲第八番ト長調

この曲は僕が大学2年のころのフィルの演奏会でメインプログラムだった。
このときは2ndで、当時の木管セクションはいろいろと大変で…詳細は書かないけど、フィル全体が迷走していた時期でした。不和があったといかではないんだけど、この演奏でいいの?という疑問に自分たちでも???な状態のまま、本番を迎えてしまった、本番。
挙句、井上道義さんに「おまえらこんなんで音楽会やったのか!」と喝を入れられ…
そのあと2年ほどのフィルの行先を方向付けたのはこのドヴォ8での失敗と、京都大学交響楽団とのジョイントだったと思います。
なかなか一筋縄ではいきません。


というわけで、全然いい思い出がありません。曲のよさをひとつも引き出せなかった。
自分も2番奏者として全然与えられた仕事ができなかった。というか、何が求められているのか理解できていなかった。

その思い出の浄化を願い(!)、今日のOEK定期公演行ってきました。
今日はタバコフさんというブルガリアの指揮者で、たくさんのエキストラが入り覇気バリバリな感じ。そのなかでやはり演奏の中心となるパートはさすがの働きを見せて素晴らしかった…
OEKが集中力を研ぎ澄ませているときの演奏って、規模によらずキレが凄いと思う。
タバコフさんは甘くない、ぐっとオケを引っ張っていく隙のない指揮。

というわけで甘さの全くない、ブラックコーヒーなドヴォ8でした。
前プロ(「売られた花嫁」とタバコフによる「コントラバス協奏曲」)も淡麗辛口。

4楽章のココはとても楽しいがホルンに消される運命にある



アンコールもタバコフさんによる「ブルガリアン・ダンス」、これも「戦」なイメージの躍動的な好演でした。


行ってよかった!!