夜ふかし録

クラリネットの条件検討

演奏会

3月はぜいたくに、3つのプロ・オーケストラの演奏会を聴きにいってきました。

三つとも20世紀の作品ではあったけど、少しずつ異なる趣向のプログラムでした。

まずひとつめ。井上道義/オーケストラ・アンサンブル金沢によるショスタコーヴィチの交響曲第14番。
打楽器を伴う弦楽とふたりの声楽という珍しい編成です。人の声のやわらかさと表情の豊かさに今更、気づきました。

その次は、エリアフ・インバル/東京都交響楽団による、これまたショスタコーヴィチの交響曲、第4番。これがとにかく強烈。
初めて聴く都響は尋常じゃないくらい鳴ってたし、ひとりひとりの奏者の充実ぶりも圧巻でした。一般的な基準からみればトンデモナイ曲ですが、それを聴きにくるお客さんも含めて素晴らしい演奏会だったなぁ(感涙)。
クラリネットセクションの柔軟だけどはっきりした音、ニュアンスに富んだ音色など刺激になりました。ファゴット金管楽器もスゴい。


そして最後が、京都市交響楽団バルトークとブラ=シェン。
バルトークを聴きに行ったつもりだったけど、このシェーンベルク編曲によるブラームスのピアノ四重奏曲(通称ブラシェン)というのが鮮やかでした。クラリネット大活躍だったし。


演奏会に行くのはお金はかかるけど、内容を考えるとむしろ安いのでは。聴き方さえわかっていれば、その場に居ながら旅に出るようなものです。
誰かの言うことも間違っちゃいないだろうけど、文化って、切り捨てるにはもったいないと思うんだけどなぁ。