夜ふかし録

クラリネットの条件検討

執念

このブログを読み返すと、クラリネットのマウスピースとリードに関する執念がすごい。 同じような内容を年余にわたって繰り返し書いていて、ちょっと常軌を逸した感じもないではない。 自分が何をしたいかというと、クラリネット奏者を悩ませる「リードとマ…

5RV L-B40L-B40

総合的な印象 5RV L、B40Lは音のフォーカスがつきやすく、吹奏感としてのリードの鳴るツボが吹き手にわかりやすい。 B40は息が制限される感じが少なく、息の入力に対して音の変化が柔軟に感じられる。音のフォーカスやリードの鳴るツボは、5RVLとB40Lに比べ…

Reedのdesign profileに関する海外の情報

前回のエントリ以来、メジャーなリードブランドのプロファイルによる傾向の違いが気になって、検索エンジンで調べてみた。検索につかったkey wordはclarinet, reed, profile, vamp, blank, facingなど。 すると、下記のウェブサイトがひっかかり、ある程度ま…

レゼルヴクラシックの意味?

久しぶりにクラリネットを練習した。時間がなかったのでてきとうに吹いただけ。 リードもなんとなく手に取ったレゼルヴクラシックの3.5。 すこし古い個体で、演奏会には使えないものだが、音は出るし反応もいちおう返ってくるものだった。 いま、自分の目指…

10年の変化と死別の影響

2011年。震災があり津波があった。 2012年。死別があり大きなショックを受けた。 2012年以降、5年以上にわたり、死別は尾を曳いた。 自身の感覚として、2012年からの数年間、頭の回転が遅くなり、それまでできていたことの一部でよく失敗するようになったと…

Kind of Blue

Miles Davisを聴き始めたのは高校生くらいから。 このアルバムはとても有名だけど、キャッチーさという点ではそれほどキャッチーではない、と思う。どちらかというとジャズを知っている人のほうが楽しめるアルバムということだ。 ほぼ同時期の(というとジャ…

リードのゆがみ

一見、特に問題のないリード。 先端(ティップ)をよくみると、波打ったようにゆがんでいる。 裏からみるとこのように。 良いリードでも、このように先端がゆがむと、息に対する反応がまったく変わってしまう。 湿らせて、平らなガラスの板(リードケースの板な…

引っ越し

2年ぶりの引っ越し。 都内から転出したこともあり、部屋は広くなったがお家賃は安くなって、職場へのアクセスはさほど下がっていないから、満足の引っ越しといえる。 引っ越しのときは毎回、こんなに本があっても引越しのとき大変なだけだから捨てよう/新し…

Quarantine 6/乱世

去年の時点で、すでに乱世だなぁと感じていたけど、2021年も最初からかっ飛ばしている。 コロナ感染拡大の悪化、緊急事態宣言、アメリカ議会暴動。 隔離中だが、今のところ体調に変化はない。 新型コロナウイルス感染症は、「手引き」によると、曝露から発症…

Quarantine 3

自己隔離3日目。 隔離とはいっても、一般的な基準の濃厚接触者になったわけではないので、自己満足的な意味合いが強い。症状もない。だが、しばらく家に帰らないと決めた。 今日は、大学の教養部で選択した「ビザンツの国家と社会」という講義のテキストを読…

新型コロナウイルスへの恨み言

新型コロナウイルス。今年の初頭には2019 novel coronavirus(2019-nCoV)と呼ばれ、のちにSARS-CoV-2と改められた。Covid-19はSARS-CoV-2に感染して起こる病気の名前だ。 今年2020年は言うまでもなくコイツのせいで、世界中めちゃくちゃである。国から個人ま…

A管の話

吹奏楽ではクラリネットといえばほぼB管だが、オーケストラではA管とB管を持ち替えて使う。 A管はB管よりやや(数cm)長く、音色はやや落ち着いた印象になる。この変化は文章で伝えづらいが、長さの変化が数cmのわりに、感覚的には意外とバスクラっぽさが強く…

ギター初心者日記(1)

stay homeを契機に始めた、guitar。 ヤフオクでサイレントのクラシックギターを入手して、自分なりのメンテナンスをして、3ヶ月くらいいじったあと、ギター教室に通い始めた。 教材はカルカッシの教則本。音階はまだなんとかなるけど、練習に時間がかかるの…

リード選び

発音しやすいものを選びましょう スタッカートがしやすいものを選びましょう 音量の変化がつけやすいものを選びましょう 音色の気に入るものを選びましょう 一般的に言われている「リードを選び方」は、以上のようなものだと思う。 リードの種類は銘柄と、同…

走りながら修理する車

休みをとって以降、徐々に仕事が忙しくなってきた。 他方では来年度に向けて引っ越しの準備を進めなければならない。引っ越しはそれなりにお金がかかるイベントだし、住処をうつすというのは決心が要る。そんなこんなで、生活の動きがあるなかで仕事も忙しく…

心のリハビリ(5)

過去の自分の書きさしで、これはこの時期にしか書けない心象だった。 パブリックな価値はまったくないのだが、ブログに残しておく。 それに、自分と同様、死別を経験した人には、もしかしたら何かの役に立つのかもしれない。 実際、自分が彼女との死別後に打…

良し悪しの見分け

リードやマウスピース、楽器のことをつらつらと書いている。楽器は、何かとモノで悩むことが多い。管楽器雑誌でプロのどなたかが、「我々は自分にとってちょうどいい抵抗を求めているんです」と言っていて、なるほどと思った。 リード、マウスピース、楽器。…

若手

橋本杏奈さんという日本人クラリネット奏者がいる。ロンドンを拠点に、ソリストやオーケストラの客演奏者として活躍しているようです。 自分が高校生だった頃にはすでにCDを出していたと思う。池袋のHMVに置いてあった記憶がある。 ジュリアン・ブリスやハン…

音をあらわす言葉づかい(2)

以前の記事の続きです。 私の疑問は、「まるい音」とか「太い音」というのがどういうことなのか?それをある程度客観的に評価する方法はないのか?ということ。 客観的に評価するための、現時点でもっとも手軽で強力なのは練習を録音することでしょう。自分…

眠いけどよく眠れる季節

「眠れる」は、ら抜き言葉じゃないよね? 涼しくなり、むしろ朝なんか寒くなって、早くも布団から抜け出しづらい日々である。 とにかく夏はすべてが不調な自分からすると、睡眠の質も向上している気がしてならない。朝目が覚めてまだ眠いけど、熟睡できた実…

ダダリオのリード

クラリネットのリードはバンドレン社がとても有名だが、同じくらい有力なのはダダリオウッドウィンズというブランドだ。むかしはRICOという名前だった。 数年前にダダリオ社が買収したようで、その後は現在のブランド名になった。 www.daddariowoodwinds.jp …

音をあらわす言葉づかい(1)

物事の上達には客観的な視点が必要不可欠です。自分のアウトプットを振り返り、理想と現実の違いがどこにあるのか?何を変えれば理想に近づけるのか?など、楽器に限らず必要なプロセスです。 定量的な評価がカンタンなもの—テストの点とか、短距離走のタイ…

ノーラン作品の愉しみ

"TENET"が公開され、私のスケジュールも空いたので観に行ってきた。 wwws.warnerbros.co.jp シナリオや設定の考察はそういうのが得意な方がすでに色々な記事をつくってくれている。 個人的な感想は以下の通り。 "インセプション""インターステラー"以来のSF…

新譜

クラリネット奏者のソロアルバムが発売されることはそんなに多くないが、オーケストラの首席奏者は数枚出していることがある。 プロのワザをじっくり堪能できるソロアルバムは個人的には大好物でして。 パイパーズのレビューなどでチェックしているんだけど…

理想の吹奏感

前稿ではリードのお話。 このエントリーでは、楽器そのものに関する疑問と考えをメモしておく。 私はBuffet CramponのRC prestigeという楽器を使っていて、もう11年経つ。その前は学校備品のRCだった。ということは15年以上、RC系統の楽器を吹いている。 ほ…

リード調達の哲学

年々暑くなっていて、夏負けもひどくなっている。こんなんじゃ仕事になりませんよ…… 相変わらずの仕掛けで細々と練習しているけど、クラリネットはリード楽器、リード楽器はリードが命。良いリードが複数あれば精神も安定するし、一枚もなければ、本番が控え…

首相の辞任

総理大臣が辞任するというのは、ちょっと前までは「頻繁にあること」の感覚だったが、今回は7年8ヶ月ぶりということで、やや新鮮みを感じる。 辞める総理大臣は、前回辞めるときと同じく体調が理由とのこと。個人的に好きな政治家ではないが、選挙に負けたわ…

吹奏感覚

練習の頻度は順調なときで週1回で、今回は2週間空いてしまった。週1回でコンスタントに練習できると、なんとなくリードと吹きごたえの感覚がつながるのだけど、2週間あいてしまうとかなりボケてしまう。 だいたい高校時代などは、1日サボると3日分下手クソに…

Tommy Emmanuelの逸話

Tommy Emmanuelというのは、スチール弦ギターの名手で現役奏者のトップランナーといわれる一人だそうだ。(まだギターのことはよくわからないが、初心者の私でもその名前を知ることになるくらい有名なのでしょう) そのTommy Emmanuelの発言とされるもので、興…

サイレントギター

コロナウイルス流行で、2020年の日本はStay homeの機運が高い。特に5月頃(緊急事態宣言下)は外出自粛の緊張感が強かった。 マンションに住んでいてクラリネットは練習しづらく、カラオケ店やスタジオにも行きづらいとなると、クラリネットの練習をする場所が…